# 情報I / 共通テスト

共通テスト「情報」のプログラム表記とPythonの対応表

共通テストのプログラムは、特定の言語ではなく大学入試センター独自の表記で書かれます。Pythonと並べると、ほとんどの書き方がそのまま対応します。

01

共通テストのプログラム表記とは

出典: 大学入試センター「大学入学共通テストQ&A」、大学入試センター「令和7年度大学入学共通テスト 試作問題『情報』の概要」

大学入試センターは、高等学校の授業では多様なプログラミング言語が利用されている可能性があることから、プログラミングの問題には受験者が初見でも理解できる独自のプログラム表記を用いるとしています。表記の基本は「試作問題『情報』の概要」で例示されています。同じ資料には、問題文を簡潔にするためにこの例示どおりでない形で出題することもあると書かれているので、本番では問題文の説明や指示を優先してください。

02

Pythonとの対応表

左が共通テスト用プログラム表記、右が同じ意味のPythonです。表記は試作問題の概要の例示に合わせています。

代入

kosu = 3
kosu = 3

同じ書き方です。

1行に複数の代入

kosu = 3 , kingaku = 300
kosu = 3
kingaku = 300

共通テストではカンマで区切って1行に書けます。Pythonでは1行に1つずつ書きます。

配列

Data = [10,20,30]
Data[0]
Data = [10, 20, 30]
Data[0]

添字は0から始まります。配列の名前は先頭を大文字にします。Pythonではリストにあたります。

整数の商と余り

7 ÷ 2
7 % 2
7 // 2
7 % 2

÷ は整数の商(この例では3)です。割り算の / とは別の記号です。

べき乗

2 ** 3
2 ** 3

同じ書き方です。

比較と論理

x == 3 , x != 3
and , or , not
x == 3 , x != 3
and , or , not

同じ書き方です。

表示

表示する(ten, "点")
print(ten, "点", sep="")

表示するはカンマで並べたものをつなげて表示します。Pythonのprintは間に空白を入れるので、sep="" で空白をなくすと同じ表示になります。

要素数

要素数(Data)
len(Data)

配列の要素の数を返します。

条件分岐

もし x < 3 ならば:
|x = x + 1
そうでなくもし x < 6 ならば:
|x = x * 2
そうでなければ:
⎿x = 0
if x < 3:
    x = x + 1
elif x < 6:
    x = x * 2
else:
    x = 0

「そうでなくもし」が elif、「そうでなければ」が else です。

決まった回数の繰り返し

i を 0 から 9 まで 1 ずつ増やしながら繰り返す:
⎿goukei = goukei + i
for i in range(0, 10):
    goukei = goukei + i

共通テストの「0から9まで」は9を含みます。Pythonのrangeは終わりの数を含まないので range(0, 10) になります。

減らしながら繰り返す

i を 9 から 0 まで 1 ずつ減らしながら繰り返す:
⎿表示する(i)
for i in range(9, -1, -1):
    print(i)

0まで含めるので、rangeの終わりは -1 です。

条件で繰り返す

n < 10 の間繰り返す:
|goukei = goukei + n
⎿n = n + 1
while n < 10:
    goukei = goukei + n
    n = n + 1

条件が成り立つ間だけ繰り返します。

処理のまとまり

| と ⎿
インデント(字下げ)

共通テストでは | で範囲を示し、⎿ でその範囲の終わりを示します。Pythonは字下げでまとまりを表します。

コメント

# ここは実行されない
# ここは実行されない

同じ書き方です。

外部からの入力

atai = 【外部からの入力】
atai = int(input())

Pythonのinputは文字列を返すので、数として使うときは int() で変換します。

乱数

整数(乱数() * 6) + 1
import random
int(random.random() * 6) + 1

乱数() は0以上1未満の数を返します。この例はサイコロの目(1〜6)です。

03

並べて動かす: 配列の合計と平均を求める

5人の得点の合計と平均を求めるプログラムです。左が共通テストの表記、右が同じ処理のPythonです。右のコードはこの場で書き換えて実行できます。

共通テスト用プログラム表記

Tokuten = [72, 85, 64, 90, 58]goukei = 0i を 0 から 要素数(Tokuten) - 1 まで 1 ずつ増やしながら繰り返す:⎿goukei = goukei + Tokuten[i]heikin = goukei / 要素数(Tokuten)表示する("合計は", goukei, "点、平均は", heikin, "点")

Python書き換えて実行できます

▶ 実行 を押すと、ここに結果が出ます

共通テストの表記どおりなら「合計は369点、平均は73.8点」と表示されます。

04

間違えやすいところ

  1. 「0から9まで」は9を含む

    Pythonの range(0, 10) と同じ回数です。範囲の終わりを1つ多く数えたり少なく数えたりする間違いが起きやすいところです。

  2. 最後の添字は「要素数 - 1」

    添字は0から始まるので、要素が5つの配列の最後は Tokuten[4] です。繰り返しの終わりが 要素数(Tokuten) - 1 になっているのはこのためです。

  3. ÷ と / は別の計算

    ÷ は整数の商、/ は割り算です。二分探索で真ん中の位置を求めるときなどに ÷ が使われます。

  4. 表示するは、つなげて表示

    Pythonのprintに慣れていると、間に空白が入ると思いがちです。表示結果を答える問題では注意しましょう。

  5. 本番は問題文の説明が優先

    例示にない関数は問題文の中で説明されます。説明を読んでから、どの値が返るかを確かめましょう。

05

アルゴリズム別の練習

共通テストと同じ表記で書いた、オリジナルの練習問題です。Pythonに書き換えたコードをその場で動かせます。

FAQ

よくある質問

Pythonを学べば、共通テストの表記は読めますか?

多くの書き方がPythonと対応しているので、Pythonで基本を理解していると読みやすくなります。ただし繰り返しの範囲や表示の仕方など違う点もあるので、表記そのものにも慣れておきましょう。

このページの問題は過去問ですか?

いいえ。共通テストと同じ表記で書いた、Laibraのオリジナルの練習問題です。過去の問題は大学入試センターの公表資料で確認してください。

授業でPython以外の言語を使っています。

共通テストの表記は、特定の言語を学んだ人が有利にならないように作られています。考え方(変数・配列・条件分岐・繰り返し)はどの言語でも同じなので、このページの対応表は表記に慣れる練習として使えます。

参考文献

# LET'S TRY

読めたら、次は書いてみよう。

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